歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさんに注目した理由は、聖音(しょうおん)のほかにもあります。それは彼女自身がインタビューで答えていた次の話にあります。
「きゃりーちゃん、これからはカワイイだけを出していってよ。怖い部分やおどろおどろしい部分は出さなくていいよ」と中年の男性ファンに頼まれて、彼女はこう答えたといいます。「怖い部分は絶対に必要なので、それならファンになってくれなくていいです」。
彼女は「カワイイ」ファッションを発信し続けていますが、同時にホラー映画にでてくるような恐ろしい印象のデザインも発信しています。「カワイイ」という光が、「おどろおどろしい」という闇あってはじめて光る、なんてスゴイ認識だな、と驚かされました。エラそうな言い方になってしまって恐縮ですが、キャピキャピして見える若い女の子が、しっかり本質を押さえてやっている点に、すごいなと思わされたのです。
というのも、私は当時、あるヒーリングを習っていて、そのなかで「人間のこころの光と闇」が座学のテーマでした。自分自身について、自分の国について、世界について、宇宙について、そのテーマで考えさせられているタイミングだったので、直球をずかりと投げ込まれた思いでした。
ここ数年、日本の文化や民族性の優れた面を、外国人の目をとおして高く評価するようなテレビ番組が目立ちます。あまりに多くて、ここにもなにか特別な「意図」が潜んでいるのかな?と勘ぐりたくもなるくらいです。
しかし、自分たちのそうした「光」を視聴者に本当に認めてほしければ、日本の「闇」をも、別番組でいいから発信することです。それをせずに、いつまでも耳ざわり目ざわりのよい面ばかりを自己主張するだけなら、薄っぺらい「うぬぼれ」で終わるでしょう。
なぜなら、「光」と「闇」は背中合わせだからです。闇を見つめるからこそ、光は世界を照らします。
さて、日本の「闇」とは、なんでしょう。
世界の「闇」とは、なんでしょう。
神さま、仏さま、今日の気づきを、ありがとうございます。
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