「日本のこころ」に立ちかえれ                        

 日本がオリンピックでもお家芸としてきた体操。かつては、その美しさで「体操の教科書」と世界に名をはせ、団体で5連覇するなど、絶対王者として君臨した時代がありました。その後、いったん低迷してからの復活の背景について、今日のテレビ番組で興味深い話を知りました。

 その低迷期に世界のトップにたったのは、当時のソビエト連邦(ソ連)。あまりにも高度な技を繰り出すので、日本チームははるかにつきはなされて、手も足も出ない状況におちいったといいます。研究のため日本からソ連に派遣された専門家は、しかし、意外な事実を知ります。

 ソ連チームがお手本としていたのは、かつての日本チームでした。その練習方法は、派手で高度な技に時間をさくのではなく、基本練習をくり返すことに主眼が置かれていたといいます。基本を徹底することで、その先に、難度の高いテクニックを可能にしていた。以前の日本チームの考え方を、踏襲しているだけだったといいます。

 そこで日本チームは初心にかえり、高度な技の数々にまどわされずに、昔のように基本を徹底することで、次第に世界最高水準のチームに返り咲いたのだそうです。いまでは、世界をけん引するトップチームになっていますね。

 この話は、いまの日本文化を考えるうえで、とても示唆的だと思います。基本を重視するのは、日本の武道やら芸事やら、およそ日本文化の特徴ではないでしょうか。基本とは、「型」です。単純な基本の反復が、その後のおおきな発展をささえる広い裾野になるという発想は、これぞ日本文化ともいうべきものです。

 欧米文化の早く結果をもとめるなかで出る成績の高さにまどわされて、自分のやり方を手放してしまった結果の不振。現代の日本社会と日本人の自信のなさを考えるのにとても参考になる話です。

 前に書いた宇宙論の断絶の話とも共通する、大事な問題だと思います。自分本来のやり方を、とり戻すこと。「復古」ということです。愚直にそこにたちかえることが、結局は、「世界一流の結果」をうむことにつながるということだと思います。「競争相手」にふりまわされずに、「自分」の本来の姿を再確認することです。

 日本古来の文化を、その意味を、きちんと把握しなおすこと。その重要性を、あらためて思いました。

 神さま、仏さま、今日の気づきを、ありがとうございました。

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