講談師の神田伯山さんが、興味深い話をテレビでしてくれました。江戸時代後期の落語家で名人とうたわれた古今亭円朝さんが多くの新作落語を創作した、その大業績のきっかけについての話です。
実は、円朝があまりにうまいので、彼の前に演じる噺家たちがイジワルをして、彼のやりそうな噺を全部やってしまって困らせるということがつづいた。普通なら円朝が彼らの胸ぐらつかんでケンカ、となっておかしくない状況だ。
しかし円朝は、「それなら新作を創ってしまえば、演目が重ならない」と考え、新作の創作に励んだ。そうして生みだされたのが、『芝浜』『牡丹灯籠』など現代でも人気の名作の数々だという。
これを聞いて、2つのことを思いました。
まず、「人や状況に変われと願っても、それは変わらない。しかし自分が変われば、状況は好転する」ということ。
そして、「そのイジワルは、”お知らせ”だったんだな」ということ。
お知らせ(をした人間)の胸ぐらをつかんでもケンカしか生まれないが、円朝は自分を変える方にすすんだ。それが歴史的な大仕事につながった。
それはお客を感動させ、仲間を目覚めさせ、自分自身が成長できる。宇宙のよろこぶ選択だったんだなあ。
いまの自分におきかえて、指針としたいところです。
神さま、仏さま、今日の気づきを、ありがとうございます。
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